今日はMSXについて技術的にもう少し。
8bit PCであるMSX、スペックは前回述べたとおりですが、ほぼ同時期に発売された
任天堂ファミコン(CPU:MC6800カスタム)と比べても、むしろ高スペック。
当時だと、本当にパソコンとゲーム機の間、ってところです。(値段も)
なので、友人がこぞってファミコンを買ってもらっても、
「所詮はゲーム機。低俗(低スペック)なやつらめ」
なんて思ってた小学生2年の夏。
しかし、ファミコンは間違いなくうらやましい。それはもう、ノドから手が出るほどに。
ゼビウスとか、もうね、やばすぎる。そりゃー毎日友達の家に通ってました。
親の都合(教育方針)によって、ファミコンは欲しいけど買ってもらえない・・・
「ならば作るまで!」ってなったのは親のレールに乗せられたのでしょうか。
作るためにプログラミングを覚え、メーカーマニュアルを読み漁り、、試行錯誤の結果、
ファミコンにできて、MSXにできない事が色々と判明・・・。
ファミコンに完敗1:背景スクロール
スーパーマリオしかり、ゼビウスしかり、人気ゲームの背景スクロールは絶対条件。
初期の頃は背景スクロールがないゲームばかりだったんで真似できたんですけどね
しかし、、MSXはとかくスクロールが苦手。 というかできない。
ファミコンはROMによって、縦横どちらか一方でハードウェアスクロールができたんですが、
MSXはそもそもハードウェアスクロールできない。
確かに、当時のパソコン(PC98,PC80など)もハードウェアスクロール(当時そんな機能を使うのは
ゲームくらい)なかったんですが、そんなとこだけ パソコンにしなくても・・・
ゲーム用としては致命的ですわ・・・
ファミコンに完敗2:スプライト機能が弱っ
シューティングゲームは敵機・玉・自機、表示要素が多いです。
かつ、とかく動きが早い。
これを実現させるのに、「スプライト(妖精さん)機能」を使うんですが、ここも
やっぱりファミコンに勝てない。
ファミコンは敵、自機、玉などが水平に8つ並んでも表示できるんですが
MSXは4つ・・・なのでコナミ・グラディウスシリーズのMSX番ではオプションが
2つまでしか使えない。。
5つ以上並ぶと、チラツキで自機が消えちゃう。
ちきしょう、またしてもファミコンに勝てない・・
その後時は流れ、MSX2 MSX turboR が出現し上記課題はなくなって
いったのですが、その頃にはスーファミ、PCエンジンなんかが登場し、
世の中はパソコンとゲーム機の明確な差別化が図られていきました。
当然、中途半端なMSXに勝ち目はなく、その役目を終えていきました。
私もMSX2まではファンだったのですが、すぐ16bit(PC98)の世界に入って
しまいました。
でもMSXがあったからこそ、プログラミングの楽しさを手に入れたんですね。
でもでも、MSX、パソコンとしてはすばらしかったです。
・ROM故のハード拡張性のすばらしさ(音源(SCCとか)を拡張したゲームとか)
・拡張機器すべてBIOS経由だったため、ドライバまったく必要なしの完全
Plug and Playを実現。
・アイドルを乱発起用するメーカの販売戦略で、今よりさわやかなオタクのイメージ
やっぱMSX 最高!
最後に購入したMSX2。A1アシュギーネ! たしか1~2万くらいだった。(ファミコンと同じくらい)
次はいよいよファミコンについて語ってみます!